ふるさと納税で被災地支援をしてみたら、ちょっともったいないことになっている件

まずはこのたびの九州豪雨により被害を受けられた方、お見舞いを申し上げます。

 

 

ふるさと納税で被災地支援

 以前はこんな時、テレビで報道される現地の様子を眺めつつ何にもできない自分の無力さを感じていたのですが、昨年よりふるさと納税の仕組みを使って義援金を贈るようにしています。

 

被災地に行ってはダメ、モノを送り付けてもダメ

 被災地のTV報道を眺めるしかない。。と書きはしましたが、それでは一般市民が義侠心に駆られて長靴持って現地に入ったり、テレビで報道される「不足しているもの」をドラッグストアで購入して宅配便で送ったりすればよいのかというとこれも違うんですよね。FP中嶋よしふみさんが毅然と、わかりやすく説明してくださっているのでご覧ください。

 

www.huffingtonpost.jp

 

被災者支援は「被災者ファースト」で粛々と事務的に

 当たり前の話なのですが被災者支援は被災者を支援するために行うわけで。気の毒な被災者に何かしてあげる自分のやさしさに満足したりとか、何もできない自分の後ろめたい気持ちを中和するために行うわけではないのです。

 そのことがわかっていないと、自治体ごとに支援物資積んだトラックを仕立て、発送元と到着先の庁舎前で「出発式」「到着式」を行うとか、グダグダに雑貨を詰めた段ボールを宅配便で発送しようとして断られて逆切れしたりとか、寄せ書きとか千羽鶴とか全く望んでいないものをせっせと作って送り付けたりとかするんですよね。

 今の日本では、お金があれば必要な支援物資は用意できるます。ただし送る道路や、仕分ける場所、配達する車両や人員には限りがある。だからできるだけ効率よく無駄なく作業を行いたい。てんでんばらばらに物資を送られると本当に困るんです。

 

ふるさと納税を使おう

私が使っているのはこのサイト 

www.furusato-tax.jp

 この仕組みを使うと本当にスムーズに事が運びます。クレジットカードの番号を入力してボタンをクリックすればそれで完了です。寄付する人は金融機関や最寄りのATMに出向く必要もありません。

 集める人は募金箱を銀行に持ち込み、精査機にかけたりとか、現金輸送車を手配したりとか余分な手間がかかりません。返礼品は当然辞退するので、募金は全額支援に使われるはずです。

 あえて言えば、自分の所在地への納税額がその分差し引かれてしまうこと、受け入れ側の自治体で証明書を発行する手間が発生するというデメリットはあるのですが。まあ、地元自治体の方には視察旅行減らしてもらえばいいし(笑)、証明書の発行もそのうちウェブデータで処理できるようになるのではないでしょうか。

 

ん?こんなことに使われているの?

鳥取県から頂いた封書

 募金は全額被災地支援に充てられるはず、といった舌の根も乾かないうちにこんなこと言うのもなんですが。

 二週間くらい前に鳥取県から封書が届きました、開けてみたところ出てきたのが

といった印刷物。

ん?なんかこれおかしいんじゃないの?

わざわざパンフカラー印刷してメール便で送ると結構な費用になりますよね。

仮に10000部印刷、発送すると

  • 印刷代、一セット100円として100万円
  • 発送費用、一部100円として100万円
  • 封筒に入れる作業、10人で1日がかりとして8万円

 ウェブで納税した人は当然ウェブ閲覧できるわけだから、お礼の連絡ははがきで済ませ、興味ある人はHP見てくださいね、って誘導すればそれで十分では?

 浮いたお金でブルーシートや毛布買うとか、もし使い切れなければプールして他の被災地に使ってもらうとかすればいいのに。

 

 

使い道の説明が紛らわしい

封筒の中に入っていた“ふるさと納税の使い道”という印刷物を見てみると。

f:id:no20170416:20170709125258j:image

 

ふるさと納税寄付金の活用状況

寄付金額:9,633件 2.1億円

使い道:こども未来基金 0.9億円

    震災支援    0.4億円

    その他振興事業 0.8億円

なんだかこの表記だと、震災支援のために送られた募金が、ほかの事業に流用されちゃっているように見えますよね。

まあ、こんなパンフも同封されているわけで。

f:id:no20170416:20170709125304j:image

  • 震災支援を目的として募られた寄付金(返礼品なし)額       2.5億円
  • 一般の納税(返礼品あり)から震災支援に使われた金額  0.4億円/2.1億円

が正解だと思うのですが。

 

サイトを見ても内訳の説明はなし

鳥取県ふるさと納税サイト」を見てみたのですが、震災支援への御礼は述べられているものの、いくら集まってどれだけ震災支援に充てられたのかよくわかりません。www.tottori-furusato.jp

 

何にモヤモヤしているのか

 自分が民間企業に勤めているためか、説明が的確か、集めたお金がどのように使われているかということには敏感になってしまいます。送ったお金はできるだけロスなく使ってほしいという思いからふるさと納税という効率的な仕組みを使ったわけで、使う側でも効率よく、透明に使っていただければ、という願望をもってしまいました。

 知事さんのキャラも含めて、好きなんですけどね、鳥取

 

新しい動き、社会問題の解決にふるさと納税の仕組みを

話題を変えましょう。

 この件で改めて「ふるさとチョイス」のサイト内をいろいろ見ていたら、興味深い動きがあることに気付きました。

 

犬猫支援も、ふるさと納税

  先週、ふとしたことからこんな本に出会いました。

diamond.jp

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https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51Wb7rhmb3L._SL160_.jpg

書名:世界のアニマルシェルターは犬や猫を生かす場所だった

著者:本庄萌

出版社:ダイヤモンド社

 読んでみたところ日本での犬猫の殺処分数が世界的にみてダントツに多いという恥ずべき状況であるとのこと。自分にも何かできることは、と思って支援団体に月々1,000円銀行振込することにしました。

 ふるさと納税でも、犬猫支援できるんですね。

広島から全国へ!殺処分0にご支援を | ふるさと納税のクラウドファンディングは「ふるさとチョイス」

 

 社会問題を解決するためのNPOを支援する募金を、所在する自治体へのふるさと募金の仕組みを使ってできるようになっているんですね。これはすごい、便利だ!!

 

まとめ

 いろんなことに手間を重ねてしまう、それも相手目線ではなく自分の満足のために手間を増やしてしまう日本流の仕事の仕方がこの問題のもとになっているのかなと思いました。

 その一方、ふるさと納税という仕組みがどんどん間口を広げて、人々の善意をくみ上げていくシステムになっていることを知ることができたので良かったです。