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マラソン日記【第19回長野マラソン】雰囲気は最高、しかし暑さの中のデスレース

4月16日に開催された第19回長野マラソン、出走してきました。

社会人になって初めて住んだ街で行われる人気レース、楽しみにしておりました。

 

結果は、3時間53分25秒完走。これをどう評価すればいいのやら。

思いつくまま記していきましょう。

 

過去との比較

初回:2016年5月29日黒部名水マラソン 4時間16分(終盤歩き)

二回目:2016年10月30日富山マラソン  3時間47分,5'16"/1km

目標タイムとの比較

理想は3時間30分,4'55"/kmだったのでとてもではありませんが目標達成とは言えず。

自身のコンディション

 黒部の初レースは、30㌔まではサブフォーペース。しかしその後“悪魔”につかまってしまい歩いたり走ったり。ゴール後は咳が出るわ、嘔吐するわ、下痢するわと散々でした。富山のレースは終始同じペースで走り、最後の1㌔で最高のラップを叩き出し、しかもゴール後も至って元気という最高の状態でした。

 今回の長野、全体的に5分前半で走っていたのですが35キロ過ぎにペースダウン、最後の2キロで何度か歩いてしまいました。

 ゴール後はまたしても咳、嘔吐、下痢のセット。もうあんなしんどい思いはしたくない、と思っていたのですが。

 

失敗レース、というわけでもなさそう。

自己記録更新も目標達成もできず、ゴール後体調不良で悶絶。

せっかく長野まで来たのにこのざまはなあ。と少ししょげていたのですが。

翌朝の新聞を見て気を取り直しました。

このレースの完走率:78%

 急に気温が上がって桜が満開になった長野。景色を楽しむには最高でしたがランナーたちには酷な環境でした。秋や初春に開かれるレースの完走率が90%以上、初夏に行われる黒部マラソンが80%台、毎回最も低い完走率をたたき出すNAHAマラソンが60-70%台であることを考えるとこの数字は異様。信州デスレース、とでも言いたくなりました。

 

時系列にレースを振り返る

スタンバイ

 スタート地点、北長野運動公園はまさに私の最初の職場近く。

北長野駅からぶらぶら、ワクワクしながら歩きました。

スタート会場は着替え場所、トイレ、荷物預けいずれもスムーズで快適。この辺りは経験積んだ大会の強みでしょう。

スタートブロック

 指示された私の待機場所は14つあるブロックの9番目。え、なんでこんな後ろに?

レース参加を申し込んだのが昨年10月、その時申告した自己記録が4時間17分、しかも長野マラソンは制限時間5時間。まずいなあ。

開会式

 これはきっと長野の美点でしょう。役員ご来賓の挨拶が少ない、短い。そのかわりスペシャルゲストの高橋尚子さんの盛り上げトークに時間をさいていました。ランナーの気持ち、ちゃんと把握した演出が見事。

スタート~5㌔(グロスタイム 34:20,4945位)

 大混雑、4車線の半分を区切ったコーンをはみ出して走るランナーも出る始末。

自分のレースプランは1㌔5分なのに、大丈夫かな。

5㌔~10㌔(1:00:45,区間タイム 26:25, 4248位)697人抜き

 善光寺の門前街、石畳を下って長野駅前へ。

下り坂の先まで、見渡す限りランナーでいっぱい。

目標クリヤのためには、この先何人抜かなきゃいかんのかな

ビッグハット前、やっと空いてきて自分のペースで走り始めた。

10キロ地点の電光掲示板観てショック。目標よりも10分遅れている!

ちょっと早いけど、ペース上げていくか。

10㌔~15㌔(1:26:42,区間タイム 26:07,3797位)451人抜き

 序盤と比べてずいぶん混雑は緩和されたが、それでも時折道幅が狭い個所では混雑が発生。コースは国道を離れて住宅地、そして堤防道路へ。

 自分のゼッケンの頭文字はスタートブロックを示すI(アイ)。周りにいるのはすでにD,E,F,G。自分より前からスタートした人たちを追い抜いてるようだ。抜くのは気分いいが、思った以上に体力消耗する。この先大丈夫かな?

15㌔~20㌔(1:53:45,区間タイム 26:12,3467位)330人抜き

堤防道路から再び県道へ。

この区間は先の折り返しから戻ってくる人たちを左に見ながらのラン。

多分今対面を走っている人たちは3時間半ペース達成できるんだろうな。やっぱり無駄がなくきれいなフォームをしている。

 17キロ地点、エムウェーブの敷地内をぐるっと走る。これはうれしくて楽しいコース設定。ここで清水宏保さんが金メダルとったんだな。 

20㌔~25㌔(2:18:49,区間タイム 25:45,3092位)375人抜き

 五輪大橋の真ん中あたりが20キロ地点。橋は、眺めはいいが高低差があって足に疲れがたまるのでちょっと気がかり。もう半分か、本当にもう半分か、早いな、という印象。太もも内側にじわっと疲れがたまってきた。ここでペース落とす?むしろもう少し上げたいところだ。

 ホワイトリングの手前でもう一度対面通行が設定されているコースがある。

 もう道端で立ち止まっていたり、疲労困憊の体のランナーがいる。

 さわやかな信州のレースのはずが、サバイバルレースになってるな、と実感。

 そういえば一回もトイレ行ってないな、このままいかずに済めばいいな。

 ホワイトリング前でパワージェルが配布されていた。もらった。

 ん、俺これ必要か?エネルギー足りてるんじゃないか?飲むとまた胃に負担かかるんじゃないか?と思いながらジェルを飲む。

25㌔~30㌔(2:44:14,区間タイム 25:25, 2602位)490人抜き

 このあたりから本当のマラソン、レースプラン通り、ペース上げていこう!

 とにかく、どんどん抜く、抜くしかない。あの悪魔に追いつかれる前にゴールに届けばいいが。

 給水所での混雑がひどい。おまけに空のコップをごみ箱に捨てずに道端に放り投げていくので、散らかり具合がすごい。コップをとっても、ちょっと口に含んで済ます感じ。だんだん体が水を受け入なくなっているような気がする。

 給食の饅頭、小っちゃくて取りにくいな。

30㌔~35㌔(3:10:04,区間タイム 25:50 ) 400人抜き

   松代、高速横の道路を走る。

   フタコブラクダ、と呼ばれているゆるい傾斜が二か所。パンフで見る限りは何でもなさそうだったがやはりここまで走ってきた脚にはきつい。疲れの貯金がまたたまった。

    赤坂橋の堤防道路に入る前、高橋尚子さんとハイタッチ。

「この先5㌔が一番きついですからね!がんばってください!」

    そうか、この先もっときついのか。

     今まで気にしてなかったがトイレに行きたくなってきた。その割にトイレがない。

35㌔~40㌔ (3:39:27,区間タイム 29:23)156人抜き

 もうすっかりペース低下、許されるなら、歩いてしまいたいという心境。

 黒部マラソンと同じ状況になってきた。

 ああなりたくないから、トレーニングしてきたのにな。

 いや、冬明けてから平日走れてないから、やっぱり鍛え方が足りなかったのかな。

 今のレースをどう走るか、よりも後悔と教訓と次回の展望が頭の中に湧いてくる。苦しくても、考える脳は活動してるんだな。

 37キロ付近でトイレに入る。所要時間1分くらい。思ったほどタイムロスはない。

それでも、トボトボ走り以上のペースにはもう戻らない。

40㌔~ゴール(3:53:25,区間タイム 13:58) 31人に抜かれる

 今までの40キロよりも、残りの2キロが長く感じる。

 アプリが止まってしまったので一部記録が残っていないが、トイレ休憩以降は㌔6分台で走っていたのだと思う。

 長い、とにかく長い。

 そしてこの区間、何を考えていたのかも覚えていない。

 ゴールは道でも、競技場のトラックでもなく、人工芝を敷き詰めたの野球のスタジアムだった。

 ホームベース側から入ってゆっくりダイヤモンド、外野を走って三塁側ベンチ前のゴールへ。内野では子供たちがよさこいの様なダンスを踊っていた。これは素敵な演出だ。でももう、疲労困憊していて笑顔で眺める余裕もなかった。

ゴールイン~

 何とかゲートにたどり着いて、コースに一礼。ドリンクとおにぎり、メダル、完走タオルをもらってスタジアム外の公園へ。

 その後公園の芝生で、ゲホゲホ咳をしながら1時間ほど横になっていた。

 なかなか体調が戻らず、トイレで嘔吐。

 篠ノ井駅へ向かうシャトルバスの待機場でも立っていられず、芝生で横に。

 篠ノ井駅のトイレでまた嘔吐。

 

 それでも、ホテルに戻ってしばらく休み、18時ころなると普通に飲食できるまでに回復。駅ビルのレストランで駒ヶ根ソースカツ丼と桜肉の刺身を堪能。

 

簡単なまとめ

 とにかくタフなレースだった。

 黒部と同じ経過をたどってしまい、また、目標には全く届かなかったのは残念だったが経験値を上げ、次につなげることはできたと思う。

 北陸に比べて演出が質素で、ボランティアの方もシャイな感じだったけど、心に残るポイントがたくさんあるいいレースでした。

来年もぜひ、申し込むつもりです。f:id:no20170416:20170508001228j:imagef:id:no20170416:20170508001232j:image

よい音楽はラジオから、そしてよい音楽から【ザッパと渋さ】

よい音楽はラジオから。

昔も今も、新しい音楽との出会いははいつもラジオからやってくる。

 

 昨日、NHK-FMの「世界の快適音楽」を聴いていたら、フランクザッパが紹介されていた。

 あーザッパさんか、いつかは聞こうと思っていたけど、まだちゃんと聞いたことないなあ、と思いつつ聞いていたら、スピーカーから流れてきた音を聞いてぶっ飛んだ。

www.youtube.com

レッド・ツェッペリンの名曲「Stairway to Heaven」のカバー

 ここに張り付けたユーチューブの画像はまだ原曲よりなんだけど、ラジオで流れていたのはアルバム「The Best Band You Never Heard In Your Life」のヴァージョンで、レゲエのリズム、中盤のギターソロはブラス隊が受け持つという趣向。

 これ聴いて連想したのが、我らが渋さ知らズ

 この楽団もブラス中心の編成で、ジミヘンの「Little Wing」カバーしていたし。

(映像探しましたが見つかりませんでした)

 このアルバムには、ラヴェルの「ボレロ」のレゲエロックバージョンも収められていて、これまた渋さがいろんなクラシックの名曲を独自の解釈で披露していることに被る。

www.youtube.com

www.youtube.com

 

 いままで渋さ知らズといえば、世界中のいろんな音楽のテイストをごちゃまぜにして独自の世界を構築している、というイメージがあったんだけど、結構近しいスタイル持っていた人たちがいたのね。

 ビートルズの初期の曲がチャック・ベリーその他ロックのレジェンドの影響受けていたり、山下達郎さんのRide on Timeも唯一無二の存在ではなく、参考となるモチーフがあったり、星野源さんのヒット曲がなんとMichael Jackson へのリスペクトから生まれたものであったりとか、調べてみると面白いものですね。

 

【マラソン日記+】ビルドアップランニングに挑戦+α 

連休が終わってしまう

なんだか今日は洗濯が一日のメインイベントになってしまったような。

 

夕方、20キロほど走ってみた

昨日のインターバル走に続いて、今日はビルドアップ走に挑戦。

  • インターバル走:1キロとか、5分とか一定の距離、時間をベストラップで走り、合間に休憩を入れる
  • ビルドアップ走:ゆっくり走り始めて、だんだんスピードを上げ、最後は最も早く、全力で走る

 慣れた人ならビルドアップのほうがやりやすく、体に負担も少ないらしい。

 しかし、初挑戦の自分には難しい。

 インターバルは、休憩ごとにアホになって走ればよいだけなのだが、ビルドアップは体調考えながら、今はどこまで出せばいいのかな、最後にベストラップ出すにはどうすればよいのかな、とか考えながら走らなければならない。

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 走りながら伏線張るほど器用ではないのだ今の自分は。

 おまけに、結構信号に引っかかるんですよね。

 

閑話休題

 今日、ちょっとハプニングがあった

 所用を済ませていったんうちに帰ったら、Facebookでよくアドバイス頂いているコンサルの方から興味深い通知があった。

 7月に新著を出すので、原稿を見て意見を寄せてくれるモニター募集(10名)。

 早速メールを送ったら、PDFで90ページの原稿を送って頂いた。

 今日明日中に感想を、との依頼付き。

 自分は即対応、そうでなければ締め切り間際、という行動パターンをとる人なので、この際あれこれ考えずに10分くらいで原稿を読んで、1時間弱でレポートまとめてお送りした。

 見返すととっちらかえっていて何とも恥ずかしい内容。

 相手は世界を舞台に活躍、百戦錬磨のコンサルタント

 相手にして頂いているだけでももったいないのに、恥ずかしい内容のレポートしかお返しできなくて、なんだかいたたまれない気分。

 

 走りにせよ、レポートにせよ、チャンスがあれば100%出し切る癖をつけないと、もやもやが募るばかり。

 いい歳をして、まるで学生のような甘酸っぱい想いを残す2017年の大型連休でした。

 

 

【マラソン日記】インターバルスピード走に挑戦二日目【バカの壁を破れ!】

昨日ふとしたことから、インターバル練習を始めてみた。

 

漫然と走るのではなく、1000mごとにラップを計るというやり方。

そうすると、自然とラップへの意識が強くなり、早くなるかな、という期待込み。

 

自分よりもずっと走歴の長い弟と話をしていたところ、

「フルマラソン3時間50分、ハーフマラソン1時間36分で走れる人がトレーニングで4分代前半で走っていないことの方が不思議」なんだそうだ。

 

そんなわけで、頭の中空っぽにしてインターバル練習してみた結果がこれ。

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タイムの計り方と意識の持ち方変えただけで、これだけ早くなってる。

 

 これはまさに、マラソン練習における「バカの壁

根拠のない思い込みで自分の可能性に鎖をかけていたようなものだ。

 

これでまた、明日からの練習が楽しみになってきた。

おっと、インターバル練習時は底厚のシューズを選び、くれぐれも怪我の無いように。

【書評】帳簿の世界史 The Reckoning Financial Accountability and the RISE and FALL of Nations.

 昨年あたりからちらほら聞くようになったフィンテック、またはブロックチェーンという言葉。金融を巡る環境が今後激変する、というのはわかるのですが、では何がどう変わるのか?

 金融のAfterを理解するには、Beforeも知らなければ。

 ネットや日経書評欄で紹介されていたこの本を読んでみることにしました。

 

書名:帳簿の世界史

現代:The Reckoning Financial Accountability and the RISE and FALL of Nations.

著者:ジェイコブ ソール

出版社:文芸春秋 2016年

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どんな本か

  • 西欧の歴史を会計術という切り口で捉えなおした著作
  • 歴史の教科書で有名な人たちの以外な一面をうかがわせる作品
  • 歴史の教科書で名前しか覚えられなかった人たちが、何をしたか理解できる作品
  • 繁栄を支える会計というシステムがごく一部の不届き者によって骨抜きにされる不条理を説いた作品

取り上げられた歴史上の著名人

アウグストゥス古代ローマ)、レオナルド・フィボナッチ、フランチェスコ・ダティーニ(以上イタリア)、聖マタイ、コジモ・デ・メディチ、フランチェスコ・サセッティ、ルカ・パチョーリ(以上イタリア)、カール五世(スペイン)、デ・ウィット兄弟(オランダ)、ルイ14世、ジャン=バティスト・コルベール(以上フランス)、アダム・スミス(イギリス)、ロバート・ウォルポールジョナサン・スウィフトダニエル・デフォー、ジョサイア・ウェッジウッド、ジェームズ・ワット(以上イギリス)、ルイ16世(フランス)ジャック・ネッケル(フランスで活躍したスイス人)ベンジャミン・フランクリン、J・P・モルガン(アメリカ)、チャールズ・ディケンズチャールズ・ダーウィン(以上イギリス)

繰り返される「精算の日」

 建物を建てるには設計図が必要なように、国家という事業を円滑に運営するには優れた会計システム、会計担当が必要。

 だから、偉大な為政者は会計に通じており、常日頃財務状況をチェックしているような人も多かった。

 フランス革命、スペイン無敵艦隊の敗北、オランダ東インド会社の凋落といった歴史的事実の裏はそれらの会計システムが棄損していたという共通点が見いだせる。

 米国の植民地経営、郵便事業、鉄道事業の発展に際しては事業の巨大化、複雑化、高速化を支える会計システムが編み出されたのである。J.Pモルガンのような世界を席巻する金融企業がアメリカから生まれたのも、自然なことである。

 ただし、どんなに時代が進んでも「精算の日」は繰り返される。

 粉飾会計が白日の下にさらされ、世界経済が混乱をきたす。それは1920年代にも、21世紀に入っても起こっている。

  •  会計システムが複雑化して部外者に理解しがたいものになっている
  •  後ろ盾となるべき監査会社が、コンサルティングと称して利益の追求に没頭
  •  新興国といった把握、制御がより難しい国家が世界経済に組み込まれてきた
  •  権力を持つ側の欲によって、事実が伏せられている

 

 正しい会計システムが文化に組み込まれた社会は繁栄する。

 経済学とは数学的探究だけではなく、文化の歴史的研究から生まれた学問である。

 高い意識と意志をもって「精算の日」が再び訪れないようにしよう。

 

仕組みを作るのも、壊すのも、人である。ならば。。

 歴史のあちこちに散らばる出来事を、会計という横軸で捉えてみようとした作品。

 読み終えた当初の感想は、仕組みを壊すのが人なのなら、極力人の手を介在させないほうが良い。車の自動運転が普及すれば交通事故が減るように、ブロックチェーンやフィンテックをどんどん普及させれば、悪夢のような経済破綻は起きなくなるのではないか、でした。

 ただ、車の事故の大部分は不注意によるものであるのに対し、金融破綻の原因の多くは人の欲による作為的なもの。いわばコンピューターウイルスのようなものです。

 仕組みを作るものが欲に負けて悪に転じたり、もとより自分にのみ有利な仕組みを作る可能性もないとは言えません。

 ブロックチェーンは分散型台帳を基礎としたシステムであり、ズルをしても誰も得をしない仕組み、とのことですが。。

 読み終わった直後のすっきり感と、そのあとにぶり返してくる漠然とした不安。

 

 気持ちのパズルのピースが埋まらないまま、本棚に戻しました。

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【書評】親に壊された心の治し方 「育ちの傷」を癒す方法がわかる本【How to 認知療法】

連休も、もう終盤。表は雨。

やっぱり連休って、いつかは終わるんだよねえ。

 だったら、がっかりするのはぎりぎりまで引っ張っておいて、溜まった「やりたいこと」を一つ一つ消化していきましょうか。

 

今回紹介する本:親に壊された心の治し方「育ちの傷」を癒す方法がわかる本

著者:藤木美奈子

出版社:講談社

初版:2017年1月23日

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どんな本か?

前半:女性週刊誌や主婦向けワイドショーで取り上げられるような“壮絶人生”の紹介

中盤:このような事例がなぜ起こるのか?-すべては”思い込み”

後半:呪縛からの解放のためのワークショップ

もうちょっと掘り下げると

 著者自身が”育ちの傷”つまり生育過程で親からの強いプレッシャーを受け、その影響がその後の人間関係に影を落としていたとのこと。

 自分自身をその呪縛から解放しようと27歳ころから自己流の自分改善プログラムを考案、実践。そのメソッドが図らずも認知行動療法に通じるものであると知る。

 現在、児童相談所福祉施設などで「自尊心回復プログラム(SEP)」を展開中。

この本のすごいところ

 心の問題についての本はたくさん書店に並んではいるのですが、書き物ってやっぱり、著者の視点からでしか書けない訳で、

専門家は専門家の視点ーこんな相談者がおいでました

当事者は当事者の視点ー心の傷を負わせた人の視点

に分かれてしまうのですよね

専門家目線

認知療法については、大御所の書かれたバイブル的な本があります

 

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はじめての認知療法/講談社新書

大野裕 著

講談社新書 2011年

 関心がある方は是非ご一読をお勧めするのですが、治療を施す側からのマニュアル本なんですよね。知識として理解できるし、なるほど!と思えるのですがそこから一歩踏み出しにくいのです。

当事者目線

その一方、自分のタフな人生を回顧するというテイストの本もあります。  

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この世で一番大切な「カネ」の話

西原理恵子 著

理論社 2008年

 これもおすすめです。

 人気漫画家/コメンテーターが成長過程でいかにタフな環境下にいたか、ずしっと響いてきますし、自分の生き方についてはたと考え直したくなります。

 ただ、

 これ読んで具体的に何をどう考えなおせばいいのか?

 感動した!だけだともったいないんですよね。

 

改めて、本書の内容に戻ります

生きづらい⇒それはなぜ?と考えてみよう。

生きづらい、というのはそもそもどんな感情なのでしょう?

 外部からの刺激に対して、自分の中の何かが「ああしんどい」と判断するから「しんどい」と思うわけですが、その「しんどい」という想いは、まぎれもなく自分自身の心の声なのでしょうか?

 もし、刺激を受け取る心のセンサーが誤作動しているのだとしたら?

 刺激を受容する自分の脳は、決して完全無欠な器官ではなく、機械の様に調子が狂うことがあります。

 幼少期に十分な愛情を受けられず、プレッシャーをかけ続けられて育った人の心は、そうでない人の心とは物事の捉え方が違ってしまうのです。

 何気ない言葉に傷ついたり、自分に自信が持てなかったりして、円満な人間関係を築くのが難しいそれだけではなく、心ならずも同じようなプレッシャーを与える人に心惹かれてしまったり、大切な人に、自分が浴びたのと同じ圧力を与えてしまう。

 周囲の人も何とかしようとして、こんこんと説教したりするのですが、肥満が説教で解消することも、説教でマラソンを速く走ることができないように、生育過程が原因の「認知のゆがみ」も、一定のトレーニングを介してでないと治らないのです。

 

認知のゆがみを直すトレーニング

典型的な認知のゆがみ、とは?

  • 白黒、善悪、好悪のどちらかに結論づけたがる(白黒思考)
  • あの人はケチだ、だから〇〇出身の人はみなケチだ、みたいな考え方(過度の一般化)
  • ちょっとした欠点を大げさにとらえる(色眼鏡、心のフィルター)
  • いいことがあっても「次は悪いことが起きる」と否定的に考える(マイナス化)
  • あいつはあんな奴だ、とレッテル張りしたがる
  • ちょっとした事でもうだめだ、嫌われてる、と結論付ける(結論の飛躍)
  • 過大評価、過小評価が極端
  • 感情的な理由で判断をしてしまう
  • 役割、性別を根拠に~べき、と決めつけたがる
  • 周囲の物事をすべて自分が原因と関連付けしてしまう

 誰にでもあること、ですが度が過ぎると人間関係に響いたり自分の心が壊れてしまう。 

これらを解消するトレーニングが、認知行動療法

  • どんな出来事があったか
  • そのことをどう思ったか
  • どんな感情が湧いてきたか
  • どんな行動をとったか

 を紙に書き出していき、その認知、感情、行動が理にかなったものか、ゆがみがないか都度振り返りを行います。

ポイントは、自分にとって損か得か

 いろいろ考え込んでしまう人は、いやなことがあるとどんどんネガティブな思考で脳内を埋め尽くしてしまいがちなのですが、ある見方をするようになれば、ずいぶんと気が楽になるはずです。

その考えや行動は、自分にとって得になる?損になる?

 職場で人を批判し続ける人がいます。その人にとってその批判は「正しいこと」なのかもしれませんが、のべつ幕無し批判話を聞かされる周囲の人たちにとっては迷惑でしかありません。

 誰かの言葉に傷ついた。それは事実でしょうが「傷ついた、傷ついた」と騒ぎ立てても何かが改善されるわけではありません。同情はされるかもしれませんが。

 つまり、先に述べた認知のゆがみに基づく判断や感情にとらわれていても、自分を含めて誰一人ハッピーにはならないことに気づきませんか、ということ。

 何かあるごとに傷つき騒ぐのは燃費が悪く、故障ばかりしている車のようなもの。もっとすいすい軽やかにドライブを楽しみましょうよ。ということなんです。

トレーニングで、自分の心を改善する

 では、具体的にどのようなトレーニングをすれば認知のゆがみを修正できるか?

本書の後半からの抜粋です

  • 認知のゆがみとはなにか、具体的に把握する
  • イラッとしたときに、認知のゆがみがないかこまめにチェック
  • 自分にとって、善悪や好悪ではなく、特になる判断、行動を選ぶようにする
  • 人間関係を円滑にするスキルのうち、自分が不得意なものは何かチェックする
  • 自分を認める、好きになる
  • 自分に刷り込まれた悪い癖に「上書き」を行う 
  • あきらめず、何度でも何度でも「上書き」を行う

腰痛とか、英会話とか、ダイエットとか。

 克服したい、身につけたいと思っても大体の人が三日坊主で終わってしまうように、自分の心のクセを直すのも一筋縄ではいきません。

 本書でも、活動半ばで著者のもとを去りその後の経過がわからない人がいます。

 成就できない人のほうが多いのではないかと推測します。

 それでも、せっかくの人生、下を向いて生きるよりも少しでも前を向けるようにできないか、と思わせてくれるだけの動機付けと動機付けをこの本は与えてくれます。

 

 「毒親」の影響に悩む人だけでなく、自分の心と向き合いたいすべての人にこの本をおすすめします。

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【書評】難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください

連休中はじっくりと文芸書など読んでみたい

とは思っていたのですが、実際は

積読になりかけている本たちを次々と読破&チャレンジシート作成&ブログ作成

に追われている感じ、

 それらの本が外れだったら残念な連休、になっちゃうのですが、幸いなことにどれもわかりやすくて面白く、もう目から落ちる鱗の在庫も希少になっております。

今回紹介する本

「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください」

文響社

山崎元/大橋弘

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https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51BVSO9ZnWL._SL160_.jpg 

 

どんな本か

  • 知っていると得、知らないと損する情報が世間にはある
  • 世間で広まっている情報が正しいかなんてわからない
  • カモにされないよう、正しい知識を持とう
  • あくせくする分、コストとリスクが発生することを忘れるな
  • 地味でもしっかりした商品を選び、あとはほっときましょう

自分の中で印象の残っているのは、こんなところだと思います。

自分の投資経験

 1990年代後半に「貯蓄から投資へ」という売り文句のもと、いろんな金融商品が解禁されたような気がします。投資信託を銀行で売ってもよくなったんじゃないかな?

 それで自分も面白そうに思えて、数冊本読んだり、投資信託買ったりしていたのですがだんだん興味無くしてしまいました。

  • 次々ポストに投函される運用報告とかの管理が面倒
  • そもそもあんまり儲かってない(額面が小さいから、というのもあるけど)
  • というよりめんどくさくて価格の上下を把握していない
  • 転勤繰り返すうちに連絡つけるのも面倒になってきた

 昨年あたりからビットコインだイーサリアムだ、ブロックチェーンだと金融業界に新しい動きが出てきたらしく、また、人気ブロガーのイケダハヤトさんがしきりに投資について記事を書かれているのを見て、またやってみようかな。その前にちょいと勉強してみようか。と思ったわけです。

 やっぱり、お金はあるに越したことはないので。

 

具体的に何を勧め、何を勧めていないのか

勧めているもの
  • 金利変動式の国際(銀行よりも国のほうが破綻しにくい)
  • インデックス式の国内型、国際型投資信託をネット証券で(インデックス型が安心、ネット証券は手数料が安い)
勧めないもの
  • 変動の激しい得体のしれない金融商品(FX、外貨預金、貴金属)
  • 手数料が多くかかっていそうな商品(生命保険)
  • 社会保障でカバーされているのにそれ以上の心配事を持ち出して売る商品(生命保険)
  • 心配事には貯金で対応すればいいのに、用途に応じていろいろ加入させようとする商品(損害保険、生命保険)
  • 価値を図ることが難しく、将来転売できるか不透明なもの(住宅)
  • 競馬(賞金に回されるのは75%)
  • 宝くじ(賞金に回されるのは45%、税金のようなもの)

目から鱗

 目から鱗どころか、言われてみれば当たり前のことなんですけどね

 

 ハイリスク・ハイリターンどころかただ知らない人からお金むしっている商品も多いだろうし、確か日本の投資信託のほとんどはXらしく、金融庁から文書が出るくらいになっているようだ(別の本に書かれているので追って紹介)。

 知り合いの保険会社の人がFacebookに超リア充な投稿したりしているのを見ると、自分の保険料は何に使われとるんや、とも思う。

 得した損したが楽しくて、そのワクワクを目当てに馬券買う、とかいう動機なのなら決して止めませんが、資産を増やすので目的であれば、まずは安心確実で手数料が少ないところ、でしょう。

 

お金を使う楽しみから、お金に働いてもらう楽しみへ

 この本ではカバーしていなかったのですが、最近はもっともっと多様な投資の仕方があるようで。

 ふるさと納税で楽しい返礼品もらうとか、行ったきりで戻っては来ませんが被災地支援としてふるさと納税したり。

 応援したい映画に投資して、心に残る返礼(エンディングのテロップに名前が残る)受け取るとか。

 募金箱に小銭投入するのって、その後のお金の流れ不鮮明だし、少額すぎて自分でも忘れちゃうでしょ?やるならしっかりと足跡残るやり方がいいな。

 お金を消費に使うことで満足感得るのももちろんありですが、うまく投資してお金が増えること、誰かの役に立つことに喜び感じるのも、ありなんじゃないかと思う。

 

 まずはお勧めの投信に投資して、少しずつでも増やしていきましょう。

 

 

付記:攻めすぎてる出版社 文響社

 大手金融機関には目もくれるな!的な言い切り方が清々しいこの本、大手出版社だったらここまで吹っ切れられないよなあ、と思っていたのですが。

 まだまだ甘かった。

 文響社さん、もっと攻めてます。

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日本一楽しい漢字ドリル、うんこ漢字ドリル

漢字ドリルの問題分をすべてうんこがらみにしてしまったところ大ヒット。

確かに小学生って会話の大部分がうんこだったような気がするし、興味ある分野を問題文にすれば、そりゃ集中力も増しますわね。